2025年06月一覧

長引く咳にはご注意を

5月、6月になると、段々と花粉症も落ち着いてきますね。
とは言え、季節の変わり目などで体調を崩してしまう事もあるでしょう。

今年は、『百日咳』という感染症が流行っているのを知っていますか?
世界中で見られる症状なのですが、2025年になってから急速に感染者数を伸ばしています。

感染者数の遷移・全国比較 最新ニュース – NHK

 

百日咳』とは、百日咳菌の感染から発症する急性の呼吸器感染症です。
「百日くらいしないと咳が治らない」と言われたことから、
このように呼ばれるようになりました。
痙咳発作(けいがいほっさ)とよばれる、
特有のけいれん性の激しい咳発作を起こす事が特徴と言われています。

 

子供がかかりやすい感染症として、ご存知の方も多いかもしれません。

生まれてすぐの時期に感染してしまうと、
症状が重くなりやすく、命に危険が及ぶ可能性もある『百日咳』ですが、
年齢に関係なく、大人でも感染してしまうリスクは十分にあります。

症状としては風邪にとてもよく似ていて、
鼻水、くしゃみ、軽い咳、微熱などがみられます。
その後2~3週間かけて、以下の症状も出てきます。

●気管支からの痰の絡みが取れず、激しい咳の発作が数分間続く。
●呼吸をすると「ヒュー・ヒュー」と音がする(喘鳴/ぜいめい)
●夜間にも咳が出やすくなる。
●咳の後に嘔吐する。

更には、睡眠不足や食欲不振、胸や背中の筋肉痛や疲労感など、
生活に支障が出たりすることも少なくありません。

 

“ただの風邪”と思いがちで、その見極めは専門医でも簡単ではありません。

飛沫や接触で感染するので、非常にうつりやすく、
一度かかった方でも再度かかると言われています。
もし感染の疑いがある方は、周りの人に移さない行動を心がけましょう。

●マスクを着用する
●咳をする時はティッシュ・ハンカチなどで口や鼻を覆う。
●咳や鼻水のかかった手で、共有部分を触らない。
●こまめに水分を摂り、喉を潤す。
●加湿器を使用したり、濡らしたタオルを干したりして、保湿する。
●辛い物や香辛料、アルコール、喫煙など、喉を刺激する可能性があるものは控える。

 

最近、咳が止まらない…なんて人は注意です!
すぐ治るからと思わず、感染対策を自主的に行うこと、
咳が何週間も続く場合は、ためらわずに早期受診をおすすめします🏥

参考:百日咳|厚生労働省